血管撮影検査のご案内

血管撮影・インターベンション専門診療放射線技師:2名

血管撮影・IVRとは

血管撮影とは、カテーテルといわれる細い管を血管内に挿入し、目的部位(臓器・血管・腫瘍)まで到達させ、造影剤を注入して血管の走行や状態を調べる検査です。
1秒間に何枚も撮影すると同時に、造影された血管だけが見えるよう処理されたDSA画像を得ることができます。
また当院では診断のみならず、IVR(インターベンショナル・ラジオロジー)も行っています。治療内容としては、肝細胞癌の栄養血管へ抗癌剤を注入し塞栓する肝動脈化学塞栓療法(TACE)、脳動脈瘤に対し行うコイル塞栓術、狭窄した血管(冠動脈・頚動脈など)を広げるバルーン拡張術やステント留置術などがあります。
外科的手技に比べ低侵襲で、病変へのアプローチが可能な点が特徴です。

AXIOM ARTIS dBA(多目的血管撮影装置)

当院で行っている主なIVR

頭頚部領域

■脳動脈瘤へのコイル塞栓術
脳動脈瘤が破裂し出血を起こさないよう、瘤の中に柔らかい金属のコイルをつめて塞栓する治療法です。動脈瘤の形状にもよりますが、外科的アプローチが困難な場合にも適応があり低侵襲的です。

頭頚部領域

■AVM(脳動静脈奇形)への塞栓治療
現在AVMに対する治療法として、1)開頭手術 2)血管内手術 3)放射線治療の3つの方法が行われています。それぞれを組み合わせて治療が行われることが多いですが、血管内治療は手術や放射線治療を安全かつ効果的に行うための前段階の治療として、もしくは単独治療として行われます。

AVM(脳動静脈奇形)への塞栓治療

←NBCAと呼ばれる液体塞栓物質を異常血管に注入して、病変への流入動脈を塞栓する。

■CAS(頸動脈ステント留置術)
頸動脈狭窄に対してステントと呼ばれる金属で網目状の筒を留置し、押し広げることで脳への血流を正常に戻す治療法です。狭窄が高度になるにつれて、将来的に脳梗塞を起こす可能性が高くなります。

CAS(頸動脈ステント留置術)

腹部領域

■TACE(肝動脈化学塞栓療法)
腫瘍(肝細胞癌)へ栄養を供給する肝動脈に、抗癌剤を混和した塞栓物質を注入して、腫瘍細胞を壊死させる治療法です。選択的にアプローチでき、同時に複数個所の治療が可能です。

TACE(肝動脈化学塞栓療法)

また当院ではsyngo DynaCTという撮影法を用い、血管撮影室にいながらCTに近い画像が撮影できます。
これにより別室に搬送することなく腫瘍と末梢血管の関係が描出され、より合併症の少ない低侵襲な治療が行えます。

TACE(肝動脈化学塞栓療法)

心臓領域

■PCI(経皮的冠動脈形成術)
心臓の血管で狭くなった部分を広げる治療です。これにより血流が増えて、狭心症などの症状を改善させます。方法は狭くなった血管を、内側からバルーンと呼ばれる風船で拡げたり、ステントと呼ばれる金属で網目状の筒を留置します。

PCI(経皮的冠動脈形成術)

その他

  • 腎動脈ステント拡張術
  • 総腸骨動脈PTA
  • リザーバー留置術
  • 胆管ドレナージ  など

検査の注意点

【検査前】

  • 基本的に入院を伴う検査、治療となります。
  • 検査室に入室したら寝台に寝ていただき、心電図や血圧計などの準備をさせていただきます。
  • 手技によりますが、あたまや腕など固定させていただく場合があります。
  • 撮影には造影剤を使用します。事前に腎機能などを調べますが、お薬にアレルギーがある方は必ずお知らせ下さい。

【検査中】

  • 足の付け根や腕から血管に細い管を入れるため、局所麻酔をします。その時だけ軽い痛みがありますが、すぐに治まります。
  • 検査が始まると血管内を細い管が通るため、出来る限り体を動かしたりしないで下さい。
  • 撮影時に造影剤が血管内に流れます。熱感がありますが一時的なもので次第に静まります。
  • 腹部検査時など合図に合わせて息を止めていただきます。

【検査後】

  • 細い管の挿入部を止血します。出血を防ぐため3時間から長くて翌朝まで安静が必要です。
  • 多くの場合、安静後は通常通り食事をいただけます。

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